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銀狼

何でも屋

旧パルス暦199年、パルス王国とロナルディア帝国との戦争はパルス王国特務機関「銀狼」の活躍で両国の和議という形でとりあえずの終結を迎えた。
この物語はそれから5年後の物語である・・・

「天地ぃ、仕事が入ったぞぉー」
ここはパルス王国から南西、ロナルディア帝国の南東に位置する商業自治区ラクティス、商業自治区とはその土地を治める者(王や皇帝等)を持たず自由意志で住み着く事や仕事をすることができる、この世界唯一の土地の事である。
土地の広さ的にはパルス王国やロナルディア帝国の10分の1程だが訳ありな人々が集まっている土地なので王国や帝国等の政治家や軍事部にも知り合いやお客様がいる者や店が多いのである。
その中の一つの店、名前を『何でも屋』その名の通りお客様の依頼とあれば包丁研ぎから家事、殺人、暗殺等(但し殺人や暗殺は秘密で)正に何でも請け負う店である。
最初に「天地ぃ」と人を呼んでいたのはこの店の店主、名前を哲という齢26、ブロンズの髪で背丈は185センチと、いわゆるイケメン風な男である。
「ふぁ~ぁ、何の仕事?」
聞き返した人物こそ、この物語の一応主人公である名前を利光天地、齢21、銀色の髪で背丈は165センチという、ちょっと背が残念な奴である。
「天地のお得意の仕事だ」
哲はそう言うと依頼書を天地に渡した。
「へぇ~、此処もアブナイ町になってきたね」天地は依頼書に一通り目を通し依頼の内容を確認し、哲に
「いくらくれるの」
と確認した。
この世界の通貨単位はG(ゴールド)という単位でパルスだろうがロナルディアだろうが同じである。
「100万Gだから30万Gだな」
と哲は言った。
100万Gとはそれなりに高い額であり、それこそ軍の依頼でもない限り手に入る金ではない、が今回の依頼はその100万Gを払われたのである。
依頼主は一見普通の女性、齢は20~25位に見えたのだがそれを天地に説明した途端、
「恐ぇー女だな」
と天地は改めて依頼書の内容を視認しながら言った。
大方の見方通り依頼内容とはある人物の暗殺である、依頼書には憎悪に満ち満ちた文が書き込まれ普通の人ではとても最後まで読むことが出来ない内容だった。
「決行は今夜」
天地は哲にそう言って自分の部屋に戻って行った。

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