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闇のトンネル

トンネル

 怪談話が多くされる季節がやってきた。肝試しにホラー映画、浩介はそういった話題が大好きだった。今年も友人たちと心霊スポットの廃棄されたトンネルに行くことなっている。数年前からこのトンネルでは女の幽霊が出る、トンネルに行くと次の日に大怪我をする、写真に呪縛霊となった男たちが写るなど話題が尽きない。だから行きたくなったのだ。
 三日後の夜、待ち合わせの場所に集まった浩介たちはみんなでトンネルへと向かう途中で地元の人とすれ違い声を掛けられた。
「トンネルへ行くんなら止めといた方がいいぞ、前にもあんたらみたいにおもしろ半分で行った学生が亡くなっとるし、変な噂がつきないからな、あそこは…」
綾子は怖くなって周りを見ながら言った。
「どうする?ヤバくない」
「行くに決まってんだろ、なんかあったら守ってやるよ。」
修平がそう言うとミサがすかさず
「私もね!!修平」
と修平に飛びついた。前を歩いていた浩介達三人は後ろを振り向いて、修平たちの方を見た。そしてまたトンネルへ向かってみんなで歩き始める。
 10分も歩くと目的のトンネルに到着した。夜の闇のせいかそこは浩介たちが想像した以上にそこは不気味な雰囲気が漂っている。特にトンネル内は背筋が凍り付く程の状態になっている。そこら中で樹の根がコンクリートの壁を突き破り剥がれ落ちた壁がもう道とは呼べないような場所に堆積し、風が吹くとトンネル内で人の呻き声のようにこだましている。誰もが中に入る事をためらってしまう、浩介の後ろから朋樹が言った。
「だ、誰から入る。」
修平の腕を掴んで綾子が怯えた声で
「マジ、ヤバいって帰ろうよ」
今にも泣きそうな綾子をよそにミサは平気そうだ。その時、淳が朋樹にむかって言った。
「お前から行けよ」
朋樹が淳に言い返そうとした時、修平が
「よし、全員で行こうぜ」
そう言って歩き出した。綾子は修平にしがみついている。中に入るとより一層不気味だった。空気は重たく、体はまるで何かに引っ張られているようだ。綾子は修平にしがみついたまま、目を閉じている。その時!!何かが綾子に触れた。
「きゃあぁぁぁぁ」
綾子は気が動転している
「なんか触った!!なんか触ったって!!もう行こ、もう行こぉよお!!」
綾子が泣き叫ぶなか、浩介が言った。
「今、何か聞こえなかったか?」
淳と朋樹が顔を見合わせた。
「だ、大丈夫、気のせいだって風だよ風」
修平が言う。さすがのミサも恐怖を感じ始めていた。そんな恐怖心を打ち払うかのようにミサは持っていたカメラで周りを撮りながら叫んだ。
「いるなら、出てこいよ!!」
強い風が吹き、砂埃を巻き上げみんな顔を伏せた風はミサの叫びに応えるようにトンネルでこだまし今まで以上の呻きをあげる。次の瞬間、ゆっくり顔を上げると!!

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