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魔法使いルーフィと時間旅行記者

第2話 コースター

いろんなものを、とっておくのは
わたしの癖。

思い出があって、手放せなくなってしまって。

旅先で入った、喫茶店のコースターや

すてきなカレンダーも、破くのがかわいそうで
ずっと1月のまま。

お花も、切ってしまうのがかわいそうなので
鉢植えばかり。

「...ふうん、優しいんだね。だから、捨てられてた僕を
拾ってくれたんだ」


「ルーフィは、どうしてそのお名前になったの?」


「屋根の上が好きだったからさ。roofって、屋根って意味だから。」



「お屋根?」


「うん。水平線が見えたり、夜は星がきれいで。
そうだ、夜になったら昇ってみようよ、屋根」


「一緒に?でも、ここのお屋根、急なの。三角お屋根だし」


「だいじょうぶ。僕に任しといて。それからね、人がいるとこでは
僕はただのぬいぐるみだから。」


「わかったわ。」



ルーフィは、楽しそう。
わたしも、夜が来るのが待ち遠しくなった。



「そのコースター、どこかで見たような」



ルーフィは、わたしのコレクション(笑)を見つけて。


「ああ、これ。旅先で入った喫茶店の。」



「ふうん、彼氏と旅した思い出とか?」



「ううん、わたしね、トラベルライターだから」



「火を付けるのかい(笑)」


「そうじゃなくて、かくの」


「背中を?」


「もぉ(笑)」


「ああ、紀行作家ってこと。」


「うん...」



ルーフィは、ユーモアが好きみたい。
イギリス生まれなのかなぁ、なんて

ちょっとわたしは、ルーフィのことが気になった。

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