カミツギ-神継-
大地の章・第3部
暗闇、
大地の息吹も、
人々の生きる気力さえも奪う。
それらを吸収し、闇はどこまでも濃くなる。
囚われれば、出ることは容易くない。
一人の人間もまた…。
「……っう……」
喉の奥でくぐもった声音を呑み込み、頭を垂れた人間は闇の中にいた。
人間は機械に座らされ、両腕を抑えつけられていて動くことができない。
もう何度…
この闇の中で気を失っただろう。
痛みと闇が襲うだけの空間に、すでに生きる希望は見えずにいた。
「どうした?疲れたのか?」