こちら何でも屋。
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「汝、楽しそうねえ」
優雅に紅茶を啜る女
「…どこが?」
少女はソファで居眠り
「目茶苦茶暇なんだけど」
「あら、そう?」
「退屈って、ある意味でとても素晴らしいことだと思うのだけど…」
「…どこらへんが素晴らしいのか説明プリーズ、マダム」
欠伸を一つ
「つーか仕事くれないとアタシセーカツ出来ないんだけど?」
「仕方ないでしょう、依頼者がいないんだもの?」
「いないんだもの?じゃねえよそれをなんとかすんのがアンタの仕事でしょうがぁ!」
バン、とソファから立ち上がり、またボトンと倒れる。
「………暇だ」
アタシ、生まれてはじめて退屈に殺されそうです。