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「アレ」な二人

「アレ」な二人 1/2

「ねえ、アレ取って」

「ああ?
 『アレ』って何だよ」

「……ったく、鈍いんだから。
 このタイミングで『アレ』って言ったら、
 どう考えても綿棒でしょう」

「知るかよ!
 どんなタイミングなら綿棒なんだよ、あほか。
 っていうか、
 お前、何?
 何その態度のでかさ。
 あのねえ。
 いくら俺達が幼馴染で、
 家族ぐるみの付き合いもあるし、
 どっちの家の鍵も持ってて、
 好き勝手に家に行き来できる仲であってもだよ。
 人んちに勝手に上がって来て、
 偉そうにするのはそりゃお前、
 お門違いだって事は覚えておけ、
 このバカが」

「バカだあ~?
 あのねえ。
 いい歳した成人男性が、
せっかくの休みだって言うのに家で漫画ばっかり読んでるから、
 暇だったらどっか連れてってあげてっておばさんに言われたから、
 忙しーい中、
 時間を作って、
 嫌々来てあげてるんでしょう?
 それをバカ呼ばわりされたら、
 世界中のボランティア団体をバカにしたのと同じ位の侮辱行為だわよ!」

「嫌々だあ?
 来てあげただあ?
 俺はお前に来てくれなんて頼んだ覚えもないしな、
 お前だって暇だったから来たんだろうが。
 それにな、
 聞くがな、
 だったら、
 なんでお前はここで俺と一緒になって漫画読んでるんだよ。
 どっか連れて行くっていう使命を持ってここに来たんじゃね~のかよ、あ?」

「しょうがないじゃない。
 アンタがあんまりにも面白そうな顔して読んでるだもん、
 こっちだって気になるわよ。
 文句があるなら、
 アンタのその面白い顔をどうにかしてからにしてくれない?」

「ギャグ漫画読んで笑っちゃいけね~ってか?
 お前も、口が減らないなああ!?
 どうしたらそんなに次から次へと憎まれ口が叩けるんだよ。
 え?
 何級だ?
 お前は憎まれ検定、
 一体何級なんだ?」

「よく言うわ!
 アンタだって、
 こんなうら若き乙女を前にして、
 よくも平気で鼻ほじったり、
 屁こいたりできるわよねえ?
 何位よ!
 世界マナー違反選手権第何位よ!」

「なんだよ、
 その世界なんとか選手権ってよおお!
 何年に一度開催されてんだよ!
 今年はアテネか!?」

「ちょっとうるさい!
 今いいとこなんだから、
 話かけないでよ!
 っていうか、
 いいから早く綿棒取ってよ、
この『万年彼女いない暦=年齢男』が!」

「そういうお前こそ、
 女は結婚するまでヴァージン守るって言ってりゃ偉いと思ってるかもしれないけどな、
 捨てたくても相手がいないだけだって事はばれてますから

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