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腐男子高校生の日常

春とは恋の季節でありまして。

 

 春。桜舞う校門。

 周りには真新しい制服を着た生徒がわんさといる。そのほとんどが保護者付き。

 多すぎる新入生に講堂は使えず、一番大きい高等部体育館に椅子を並べての小中高合同入学式。


 ああ、美しさかな入学風景。俺も周りの奴らと同じく一年のも間、血の滲むような努力をした。

 天竺と言っていいほど、この学校に憧れ、受験勉強よりも大変だった両親の説得。九割、優秀な姉のおかげでした。すいません、十割です。


 校門脇の『私立柏木高等部』と書かれたプレートのその横では、案内図を載せたパンフレットを配っている。

 パンフレットを見て体育館を探す親子大勢、その薄い冊子が同人誌だったらなぁ……と思う俺、プライスレス。


 「プライスどころか無くなるもん何もねーよw」

 「バッカだな、こうしてる間にも、俺たちの限りある素晴らしき青春への入り口が減ってる」

 「簡単に言ってくれ」

 「サクは馬鹿だってこと」


 積んであるパンフレットに、桜が少し積もっていた。

 

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