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ニート部隊

やらなくては!

平日の昼間に部屋で
何もせずにゴロゴロしている人間は沢山いる。


理由はそれぞれあるようだが


いわゆるニートと言われる者達もこの中に大量に含まれている。



石川 恭一もそんな中の一人だ。

年齢は22才

部屋にほとんど閉じこもった生活をかれこれ6年続けている。


きっかけは高校入学直後に受けたいじめによるものだった。


彼は高一の5月以降
一切学校に行かなくなった。


それ以来
飽きもせずにこの部屋にずっといる生活を続けている。


決まった時間に母親が二階の部屋の前まで食事を届けに来る。


恭一は母親が下に降りて行った後

食事を部屋の中に運び

そして食べる。


食べ終わったらまた
部屋の前に置く。


この繰り返しだ。




その他

必要なもの…

例えば毎週発売の漫画雑誌等は

紙に書いて
同じように部屋の前に置いておくと


母親が買ってきてくれるという仕組みになっていた。



恭一自身もこのままじゃいけないと思いつつも

一切の実行力が無く
結局はこの生活に甘んじているというわけだ。



恭一は22才だが
三十代や四十代の引きこもりも沢山いるらしく


そういう人達に比べれば自分はまだマシだ

今からでも充分間に合う…


恭一の頭は日頃からそのような思考回路になっていた。


だから

来月には仕事探そう


いや


来年には…


という感じで先延ばし先延ばしにして

結局は何もしない

何も変わり映えのしない生活が続いているのである。


そんな事をしていたら
恭一もあっという間に三十代、四十代になり

彼らと同じ道を辿ってしまう。



そう心配した母親が
今日ついに動き出した。


恭一はそんな事も知らずに

明け方まで起きていて

今ようやく眠りについたところだった。



しかし

すぐに恭一は目を覚ます。


ドアの向こうが急に騒がしくなったからだった。


耳を澄ますと

母親だけではなく聞き覚えのない人間の声がする…


やがて
その声の持ち主はこう言った。



「お母さん

息子さんは中からカギをかけてるようですので


カギを壊させていただきます。」



恭一は思わずベッドから起き上がった。

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