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一生懸命キミが好き



―――名もない三流大学。

続々と通学してくる大学生を横目で眺めながら、俺はなんともいえない気持ちで校門にいたりする。

必ずここを通るであろう、目当ての人物を探して、かれこれ数十分。
だいぶ暖かくなってきたとはいえ、未だに朝は寒い。

いい加減暖房のきいた暖かい校舎に入りたいと思わないでもないが、俺は首をゆるくふるとそんな思考を追い払った。

と、その時。

「お~い水城~っ!」
「!!」

待ち焦がれていた人の名前を聞いて、俺は慌てて声のした方を振り返る。

茶色いゆるくセットされた髪に、今どきのファッション。
顔立ちは街を歩けば誰もが振り返るほどの美形。

―――いた。水城結(みずきゆい)だ。

水城はさっき声をかけた子と笑顔で何か喋っている。

そのままどんどんこちらに近づいて来たので、俺はゴクリと生唾を呑み込んで歩きだした。

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