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チョコレイトの日。

臣とチョコレートケーキ。


「ユキーっ!チョコレートケーキ作ったんだ!!バレンタインだから!!たーべーてー!」

いつもより数段嬉しそうに開けられた、玄関のドア。

「へえ。また、さすがだな」

「えへっ、だってバレンタインだし……」

雪兎が感心したというように頷くその仕草。デジャヴュ。
玄関に並べられた靴。
いつもより、一足多い、
そして見覚えのあるその靴。

「えっ!?まさかまたアイツ!?」

靴を玄関に飛ばしながらすごいスピードでリビングへ入ると、

「臣くーん。来るんじゃないかと思って、先に来ちゃってましたー★」

ダイニングテーブルには和やかにひらひらと手を振る、双子の弟、凪の姿があった。
満面の笑みが憎らしい。

「なーんーでー!来るんだよっ!」

「いやー、だってバレンタインでしょ?乙女な臣くんはなんか作ってるみたいだったから、絶対ここに持ってくるなーって」

「当たったね」

雪兎がテーブルにかけながら呟く。
そのテーブルの上には、チョコレートが山になっていた。
箱の大きさも種類もさまざまな、たくさんのチョコが置いてある。

「えっ、ユキ、これ全部もらったの??まさか全部凪にもらったんじゃないよね!?」

「うーん。別の人にもちょっともらったけど」

「べ、別の人っ!?それってだだだ誰!?」

それは聞きずてならない。ま、まさか告白されてたりとか!?

「え?隣のおばあちゃんと、あと紅と。」

「そ、そうか」

臣はほっと胸を撫で下ろした。
紅というのは、紅緒という、雪兎の妹のことだ。
弓道をやっている、凛々しく可愛らしい女子高生である。

「でもすっげーな!!コレ何個あるんだ!?」

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