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君に恋してた

「転校生」


自然が綺麗なこの町で、私はたくさんの事を知った。

最初は、初めて暮らすこの町に戸惑いを隠せなかったが今はこの町が大好きだ。

虫の音、自然の匂い、夜空を覆うたくさんの星空、美味しい水。

全てが、私は大好きだ。



「関部、関部っ!」

担任の宮河が女子生徒の頭の上を日直日誌で叩く。

うっ‥痛い‥。

叩かれたのは、関部 鹿波。

私だ。




「先生っ!暴力反対です!」

「アホかっ!これの何処が暴力じゃい!」
「じゃあ、暴力じゃなかったら何なんですか?」

私は、宮河が持ってきた日直日誌を受け取りながら真面目な顔で聞く。

しかし、彼はにやりと口元に不適な笑みを浮かべてこう言ったのだ。

「愛のムチに決まってるだろ。」

「‥…。」

急に背筋に寒気が走る。
何だ、この教師は。

「先生、気持ち悪いです…。」

思わず本音をポロリと出る。

「…悪い。俺も後から自分で言って恥ずかしくなったわ。」

そう言いながら、彼は口元を手で隠す。

どうやら、本当に恥ずかしかったようだ。


そんな彼を見て、私は少し口元が緩んだ。

「何笑ってるんだよ…。」
口元から手を離し、苦笑いしながら私を見る。

「何でもないですよー。」
ははっと笑いながら、日直日誌を開き、今日の出来事を思い出す。

何があったけなあー…。
カリカリと鉛筆を動かしている音だけが静かな教室で響いた。

「終わりました。」

それが終わると、私はすぐさま隣に立っている宮河に日直日誌を渡す。

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