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しんしんと キミが呼ぶ

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暖かい部屋の窓から、外を眺める。

しんしんと、雪が降っている。




東北地方にあるお祖母ちゃんの家は、冬の間中雪で覆われている。

寒くて寒くていられない、なんてお母さんは言うけど、雪の中にぽつんとある優しいお祖母ちゃんのいる家が、僕は大好きだった。

だから僕が中学校に行けなくなって二ヶ月が経った頃、しばらくお祖母ちゃんの家に行くかとお父さんに聞かれて、迷わず頷いた。

ほとんど雪が降らない僕の家から一人、新幹線と汽車を乗り継いでそこに着いた時、記憶より少し小さくなったお祖母ちゃんは僕を優しく迎え入れてくれた。

ここでゆっくりしていきなさい。広樹が来てくれたから今年の冬は暖かい、と言って。


それから僕は毎日、外を降る雪を眺めている。

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