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カーペンターズ

ルーキー!

「屋根が あったら、
雨をしのげる」



あの頃、僕らは いつも、そう思っていた。

「オゥイ! 今日も だめだったぁ~!」


僕らは、仕事にもつかず、人を騙したり、物乞いしたり、いわば 「浮浪者」と言われる者達だった。

「どうするよ?」

僕らの仲間で 最年長の隆。歳は31、昔はセールスマンを していたらしい。毎日、スーツをきている。それしか、持っていないのもあるけど。


「どぅするったって!食いもんも 買えねぇでぇ~!」

坂下 英樹。
歳は 26、背が高くて、いつも 人任せで 一人じぁなんにもできないが、見た目は、トッポい感じで、ヤンキーくずれって言った方が、早いかもしれない。


「う~ん、う~ん!」「う~んっ!」
「こぉっ!」
「あれ? うけない?」
加藤 夏雄。 歳は25
小柄だが、がっちりした体格で、性格は 楽天家。


そして、僕は
金田 里史
26。
彼らと同様、なんのとりえもない男。


僕らの家は、車。


隆が、昔、セールスマンだった頃、仕事で乗っていた白のワゴン車。とっくに車検がきれているが、これが僕らの家でもあり、足だ。


「アレしかないんじゃない?」

夏雄

「またかよ!」
面倒くさそうな隆


「やるべ!やるべ! しかねぇべ! 俺 車待機してるから、しゃしゃっと たのむわ!」

いつもどうりの英樹。

「はいよぉ~」 声が、重なった。


毎日こうだった。
リーダーとゆうリーダーもいないチーム。

夢見るでもなく、ただ呼吸してるだけの輩。

このカテゴリーから、飛び出す勇気も頭もない、4人。


そして、僕らは向かった。

あの場所へ…僕らは 向かった。
そこについたのは、 夜中の1時過ぎぐらいだった。

辺りは、し~んとして少し寒いくらいに感じた。

もう夏が、近づいているのに…

そこは、3年前ぐらいに造成した住宅街だった。

新築ばかりの通りを
抜け、車はある一軒の家の前に止まった。

僕らは、車からおりた。

「良いんじゃぁなぃ~」
夏雄。


「金田! バッチリ! 稼ぐべぇ!」


「英樹ぃ~ オメェも たまには、やれよ!」

「ワリィ 金田、俺、 今日、生理なんだ! ゴメンな!」

「ほんと しょっぺーなっ!隆!夏雄!行こうぜ!」

「俺のタンポン代、 稼いでねぇ~!」

「うるせ!!!(3人)」

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