会員登録/ログイン

ワンコなアイツ

プロローグ

よく晴れた昼下がり。

「ぐわあっ!」

よく響き渡る、品の悪い悲鳴。
そして、
俺の前を吹き飛ぶ不良達。
それを俺は冷めた眼差しで眺める。

ドサッと地面に重たいものが落ちる音。

春休み。
若者で賑わう繁華街が、呆然となった。

歩いていた奴らがこちらを見ている。

俺はあまり気にしなかった。

俺のまわりに転がっている不良達。

痛々しい様子であるが、自業自得だ。

俺に喧嘩を吹っかけてきた奴らの不運だ。

「貴様ら…相手見て喧嘩をふっかけやがれ!」

不良達は答えない。つか、答えられないみたいだ。

群れてしか威張れない奴らが。

俺は不良の一人のそばにしゃがみ込んだ。

「慰謝料もらうぜ」

と、懐に手を伸ばす。

/29ページ 

週間ランキング