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二人の休日

GW


「アキさん」

「んあ?」

洗い物を終えたヒロはソファで寛ぎ過ぎているアキヒコに呆れながら声をかける。

「暇なら洗濯でも干してください」

「えー」

「えー、じゃない!」

「はいはい」

うざったそうに立ち上がった男はヒロの上司のアキヒコ。
2人が何故同じマンションの同じ階の同じ部屋に住んでいるのか。
それは至って簡単な事で、今はゴールデンウィーク真っ只中。
その休みを絶好のチャンスと思わないカップルはこの世にいないに等しいんじゃないだろうか。
ましてや社会人がせっかくの連休に休まないでどうする。
休日は休む為にあるのだ、と2人は思いゴールデンウィークにプチ同棲をする事になった。

……なったは良いが、

「アキさん!」

「おー透ける透ける」

「それパンツです!俺の!」

アキヒコはヒロのパンツを照りつける太陽に翳し、透かしてみせる。

「透かしたって普通のパンツです!」

「やっぱこーいうのは女もんじゃねぇとな」

「俺が履くわけ無いでしょう!」

こんな感じで、取り敢えずこの男はダメなのだ。
アキヒコの得意分野は仕事。
とにかく仕事。
それ以外の特技と言ったら1日2箱を消費する事らしい。
それでさえも、常にヒロを心配させており仕事以外は本当に使えない、ダメなオッサンなのだ。
特に顔がいいわけでも悪いわけでもない、ただのオッサンに、どうして自分は惹かれたのだろうと思わない日は無い。

「……アキさんは散歩でも行っててください」

「邪魔なの?!俺邪魔なの?!」

「ここ俺ん家なのに?!」とアキヒコは喚くが、ヒロは完全無視。
ウザイとさえ思うその子供っぷりにヒロは日々悩まされていた。

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